2012年10月24日水曜日

心気を養ふ

 心を和やかにし、気を静めて、怒りや欲望を抑え、激しい感情をなるべく少なくすれば、元気を損なわなくなる。これが気を養うために最も大切なことである。

 だらだらと横になっていると、気が滞ってしまう。食べてすぐ寝るようなことをすると、消化管に負担をかけて、胃腸の調子が悪くなる。食後には少し歩いて、腰や腹を時々なでさすり、手足を動かし、体を動かして血気をめぐらし、食べたものの消化を促すのがよい。


 飲みすぎたり食べ過ぎたりした時に飲む薬や、飲む前の服用を勧めるという薬の宣伝がある。しかし基本的には胃腸薬を服用してまで飲食を過ごすのは大きな間違いであろう。欲に任せれば元気が無くなり短命となる。限度を定めて、過ごすのがよいのだ。

 養生の中でも大切なのは、病になっていないときにいかに慎み深い生活をするかである。病気になってから慌ててあれやこれやとするのは、養生の中でも最も程度の悪いものであり、普段の生活の中で心がけるのが、養生する上で大切なのである。

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