2014年1月17日金曜日

五味偏勝とは一味を多く食過すを云

 同じ味のものを食べていると飽きてしまいます。私たちの味覚は、恐らくいろいろな味のものを食べるように作られているのでしょう。しかし、味覚は習慣も影響するようで、塩気の多いものを好む人は薄味では満足できなかったりします。甘いものも同様です。 

 甘いもの、辛いもの、塩気の多いもの、酸味の強いもの、苦いもの、それぞれが身体にとって必要な栄養素を含んでいると思われます。ですから、どれか一つを極端に多く摂るのではなく、偏在しないようバランスよく戴くのが良いようです。 

 加えて、水分も取りすぎると消化機能を落としてしまうので、注意が必要です。

2014年1月15日水曜日

珍美の食に対すとも、八九分にてやむべし

 グルメという言葉を当たり前に使う世の中ですが、日本語の食通という言葉が示すとおり、食に深く通じている人に対して初めて使ってよい言葉なのだと思います。テレビなどでは、グルメレポートなんていう言葉も出てきますが、単にレポーターがどこかに行って、人気のある食べ物や珍味と言われるものを紹介しているだけ。食を道楽として紹介しているだけですね。私も当然飲食は好きですが、道楽の域にも達しておりません。

  有名店に出向いて、「あぁ、食った食った・・・」なんていっている人は、自身が食通でないことを吹聴している上に、自分の欲望を抑えられない人間であることを露呈しているのみです。でも、言うのは簡単ですが、うまいものを前にして程ほどほどで抑えることは難しいですね。

  だからこそ益軒どんは、過食の禍を繰り返し述べるんですね。目の前にうまいものがあるからと言って、たらふく食っちゃうと身体に堪えるよ。腹八分で抑えなさいよ。

2014年1月14日火曜日

飲食は飢渇をやめんためなれば

  動物である人間が摂食活動を行なうのは、身体の働きを維持し機能を保ち種を存続させるため。そのための必要量を満たせば、ほんの少したくわえがあればよいということになる。それ以上溜め込もうと、やたらと食べてしまうのは、慾を抑えることができていないということになる。

  まあ、現代の先進国のように、いつでも充分食事を確保できる、などという状況は長い生命の歴史の中でも極めて稀な出来事だろう。その出来事に人間の脳が適応できていないだけかもしれない。

  食べ過ぎたといって薬を飲む人、飲食のために前もって薬を飲む人がいるけれど、過食と薬の影響で元気を損なう可能性が高い。

  おいしくて嬉しくなるようなものを食べ始めると、ついつい度が過ぎてしまう。これはうまい!と思ったら、ちょいと戒めの心を持って、欲望を少しコントロールしてあげよう。病に倒れてから後悔しないようにね。

2014年1月13日月曜日

凡(すべて)の食、淡薄なる物を好むべし。

 淡白な食事を摂るのがよい。油っぽいものなどは多く食べてはいけない。冷たいもの、堅すぎるものなどもやめたほうが良い。肉を食べるときは1品に限り、多く食べてはいけない。生肉を続けて食べると、消化不良になる。汁物に肉があるなら、おかずには肉を使わないほうが良い。

 食の養生の大切なところは、昔も今も変わらないようですね。脂分というのは、美味しく感じるので、ついつい度が過ぎてしまいますね。冷たいものを食べ始めると、口への刺激などが心地よく、ついつい度が過ぎてしまうこともありますね。

 体につく脂肪は、エネルギーの取り込みと消費の収支決算。肥えていくときは、間違いなく摂取過剰。食の喜びを捨て去るなんてできませんし、必要もないと思いますが、量は控えめにしたほうが良いようです。

2014年1月12日日曜日

飯はよく熱して、中心まで和らかなるべし。



 ご飯を炊くときは、しんが残っているような状態でなく、中心までふっくらしてないと美味しくないし、体にもよくないよ。そして温かいうちに召し上がれ。鍋物なども、温かくして食べるのが良い。

お酒は、夏も少し暖かくして嗜んだ方が良い。冷やして飲むと、胃腸によくない。かと言って冬にあまり熱くして飲むのもよくない。気が頭に登ってしまうし、元気を損なう。

江戸時代に、煮炊きをするのは、今より手間のかかる作業だったでしょうから、こういうことまで注意するのでしょう。それにしても冷酒大好き、熱燗も大好きの私としては、耳の痛い忠告。まあ、飲みすぎ自体をまず注意したほうが良いかもしれませんがね。

2014年1月10日金曜日

聖人の飲食の法

 論語の郷党篇の中には、飲食において留意するべきことが記されているとのことだ。益軒はそのやり方こそ、養生の要と考えていたようだ。養生訓の中では、飲食に関して比較的多くを割いていることからも、そのことが伺える。

 飲食については、かなり細かく、具体的に記載されている。それを現代の食事に置き換えにくいところや、勧める飲食法が実際に良いものかどうか判然としない部分もあるかもしれない。まあよくわからないところは飛ばしつつ、その中身を見て行きたいと思う。

 基本は、暴飲暴食を慎む、温度は熱すぎず冷たすぎず、調理法に気を配る、新鮮なものを食す、薄味、などというところだろうか。

2014年1月9日木曜日

禍は口よりいで、病は口より入

 自身の命を養っていくためには、毎日飲食することになります。口が寂しくなったり、空腹感が出てきたりすると、何かを口にしたくなります。必要量だけを飲食すればよいのですが、ついついたくさん口に入れてしまいます。それが続くと、病を得てしまいやすくなるのです。
  口は禍の元、とはよく言われます。ついつい要らないことを言葉として出してしまうと、いろいろと軋轢を生んでしまうことは、誰しも経験のあること。口から出すほうもですが、口から入れるほうも必要以上に摂ってしまうとよろしくないようです。 
  禍というのは口から出て行き、病というのは口より入ってくる 
  うまいことを言うものですね。まあ、入るほうは、量の問題だけではなく、種類や清潔度、あるいは空気に漂う微生物まで含めての話になるとは思います。 
  お互い、口には慎みを。